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つぶやき

寒露

update:

2015.10.8

「かんろ」

太陽視黄経 195 度
陰寒の気に合って、露むすび凝らんとすれば也(暦便覧)
冷たい露の結ぶ頃。秋もいよいよ本番。菊の花が咲き始め、山の木々の葉は紅葉の準備に入る。稲刈りもそろそろ終わる時期である。

 いい季節ですね。とてもよいお天気が続いて青空が美しいです。暑くなく寒くなく乾燥ぎみですが風が気持ちいい、ほんの少しの期間。アウトドアで楽しみたいところです。が、なかなか余裕もないのが現状。仕事で動く時にドライブ気分で、お気に入りの音楽とおいしいコーヒーを持ち込んで走るくらいで終わるのが現実。それでも結構楽しい気分になってます。
 さて、昨日までの二日間、毎年開催される自立循環型住宅研究会フォーラムに参加しました。もう今年で12回になります。今年の基調講演は国土技術政策総合研究所 住宅研究部建築環境研究室(長い!建築研究所のような国の組織だそうです)の三浦尚志さん。省エネ基準や自立循環型住宅のガイドラインに携わっていらっしゃる お若い研修者さんでした。まだまだ研究が追いついてなく基準などに反映されていない事柄もあること、これからその内容や判定ソフトも少しずつ進化していく事がわかりました。ずっと気になっていた、薪・ペレットストーブがCO2削減には大きく貢献するのに評価されていない事も、これまで基準となる数値がどこにもなかったので現在研究を進めている段階である事がわかり、やっと納得。早く評価対象になってほしいものです。
 そして、案件についての測定結果をもって発表されるアワードには今回9組の参加でした。最優秀賞を取るとその後は発表できなくなる決まりなので、毎年新たな発表者が出てきて、本当にいろんなところでいろんな事考えてがんばっておられるなと胸をうたれます。今年は、データまとめは外注しましたと正直な現場ばりばりの大工さんも参加されました。こんな場所での発表など慣れないだろうによく参加された事だと感心しました。
 今回の発表ではなぜか室温と通風についての事が多く、表面温度や日射遮蔽についてはあまり出てこなかった印象があります。やはりそれでは片手落ちであろうとおもいました。体感温度は気温と表面温度の平均値と言われますので、快適かどうかを計るには両方を意識しなくてはなりません。また、外皮性能値のQ値やUa値だけでは、寒いときの熱の逃げ方を見るだけになりますので、暑いときの熱の入り方はどうなのかという点でη値やμ値の検討が必要になるのだと思います。
 ○○値や計測、計算という語句に寒気を感じたアナタに、三浦さんの講演の中から次の言葉をご紹介しておきます。「物事に対しての良い悪いには複数の評価軸があって、省エネや断熱もその一つにすぎないのです」「判断のために一度は定量的な値を計算して比較検討する事が必要です」「経験でわかっている事も設計に際しては計算で裏付けを取って確かめること」
改めて心に刻みました。

2015.10.8